これは農薬ですか？

ブルーベリーをご覧頂くと、果皮が白い粉に覆われたようになっています。
お問い合わせも頂く内容なので、ブログでもお伝えしますね。

この白い粉は農薬では有りません。
また、当圃場では農薬を全く使っていません。

周囲の農場も農薬を使っていないから、飛散の心配も有りません。
・・・だって、周り、山なんだもの（笑）。

この白い粉の正体は「ブルーム」と言います。

果実が、乾燥というストレスを感じると、水分の蒸発を防ぐために果実自ら白い粉を出します。成分は主にロウ（パラフィン）と不飽和脂肪酸、アルコールです。果実が、乾燥というストレスを感じると、果実の水分を失わないようにクチクラ層（中一の理科で習った「気孔」の周辺です。）からロウの成分を果皮表面に押し出して、果皮をコーティングします。そして、そのコーティングにより、果実は乾燥を防ぐことが出来ます。こちらは聞いた話ですが、害虫などからも身（実）を守るためにも、分泌していらしい、ということです。
それらブルームがペクチンの一部にもなります。

ブルーベリーでも品種によってブルームが出るもの、出ないものがありますが、大体は出ると言われています。

他に、リンゴや柿、ブドウ、などがあります。あ、あと瓜類もあります。キュウリや冬瓜なんかは特にブルームがあるものがあります。ブドウなんて白いことありますよね。あれは天然のワックスなんですね。

これは人から聞いた話ですが、ブルームを農薬と思う人が多いので、キュウリは品種改良をしてブルームのないものをつくっていると聞きました。イボがないものが増えてきたし、ブルームのないものが増えてきたら、本来のキュウリってどんな形が正しいのか分からなくなるなぁ、と思ってしまいます。

ブルームの詳細　クチクラ層の写真付き
（これはバラの葉っぱのクチクラ層の写真が使われている）

そんなブルームを出して自分の身を守るんだったら、イノシシや鹿にも対策を練ってくれぇ、とブルーベリーに言いたいMs.BBでした。

追伸：先ほど、飽和脂肪酸と書いていましたが、ごめんなさい。不飽和脂肪酸です。