台風一過。その後…。

先週、とても大きくてのんびりした台風が和歌山、奈良を中心に記録的な豪雨と強風をもたらしました。現在でもかなりの被害があり、復旧活動に多くの方が尽力されています。台風で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。同じ奈良県とはいえ、北部と南部では雨量なども全く違いました（それでも北部でも凄い雨量を記録していますが）。

中和と呼ばれる宇陀市でも、かなりの被害がありました。友人のビニールハウスが壊滅的に被害に遭ったり、屋根が飛んだり。川が氾濫したり。圃場のある室生でもかなりでした。
圃場では完熟の殆どの果実は落果。裂果。


かろうじて残った果実も裂果。後乾燥したもの。（全然美味しくなくてカスカスです）


これなんかはベストの美味しい完熟ブルーベリーになったはず…。


あー、これも美味しかったと思うなぁ…。


こんな感じで根本からボキッと折れたり。


結構太めの果樹なのに、見事に折れてます。誰？馬鹿力を出したのは！

実はそのあとに、大きな被害もあるんです。
雨や風だけの問題だけでなく、獣害もあります。
雨で十分に水分を含んだ栄養のある土にはミミズがたくさんわきます。
それをめがけてネットを突き破ってくるイノシシ。鹿はブルーベリーを食べに来ます。
入場料を取りたいです…。


見事に土をひっくり返します。


ブルーベリーの根っこもでてるし…orz


太い根っこまでやられています。

ここまでやられてしまうと、力が出ずにへたり込んでしまいます。
将来的には、土を返してくれているのだから、プラスになるはず、と信じ込んでますが、でも気持ちは沈み込んでしまいます。


とはいえ、空を見たら雲一つ無くて、トンボが飛んでたり。
なんとか立ち直って通常営業を目指します。

吉野の知人の農家さんも甚大な被害に遭われたのですが、彼が一言。
「農業という生業は、いいわけをしている人には出来ない。後ろ向きなのもダメ。どんなときもある。でも、それを乗り越えないと何も出来ない。保障とかという考え方もあるが、それをあてにしているようじゃ仕事はつとまらない。本当に自然に向き合って前を向いて初めて何かが得られる。災害も全て神様の贈り物。とにかく前を向くのみ」と。

確かに生産者になってから精神的に強くなっているような気がします。
とにかく、前を向いて今をしっかりしないとね。ということでがんばりますー。