2009年 02月 12日
肥料のこと
|
私たちは有機質の肥料を使っています。
ブルーベリーに適した肥料を使っている訳ですが、とあるスーパーの残渣(魚などのアラや野菜くず)を利用し発酵させた堆肥を使っています。
このスーパーの残渣利用、実は10年ほど前、私がまだ環境について学んでいた大学院生だったときに、循環型社会を構築するための社会工学的な1試案として打ち立てられた取り組みでした。
つまり、残渣をそのまま産業廃棄物として廃棄すれば、廃棄物(ゴミ)が増加し、二酸化炭素も増加する。しかし、その残渣を堆肥としてリサイクルすれば、二酸化炭素排出のリスクは減るとともに、農作物へ還元できる(まぁCH4メタンが出るじゃないか、発酵時の高温化はどう評価するのだ?というつっこみはナシで。)
この循環が成立すれば、循環型社会が構築できる、というもの。
もちろん、研究はスーパーだけでなく、様々な分野で試案を打ち立て、かなり大々的にプロジェクトを進めました(って、私じゃなくて、研究室が、デス)。当時の私は、まさか自分が農業をするとも思っていませんから、若干、傍観者気味に研究を捉えていました。
それから10年。
堆肥の栄養成分を吟味し、迷わずこの堆肥を使っています。若干運送という負荷がかかりますが、ちょいと昔の自分を思い出しながら過ごしています。
環境負荷をなるべく減らし、生きとし生けるものが共存できるための農業、というのが有機農業とも言われます。(多くの場合、有機JASマークがついていたり、無農薬で有機質肥料を使っていると、有機農業、と思ってしまう傾向にありますし、また、有機農法で作ったもの=おいしい、安全、という図式が立つ風潮にありますが、有機農法だからおいしい、という図式が簡単に立つのは難しいと思っています。
というのは、試行錯誤があって、思考のプロセスがあって、裏打ちされる何かがあって、初めて「おいしい」というものができると思うからです。つまり、野菜や果樹との会話が成立しないとおいしいものは作れないと思うのです)
そういった面も鑑みながら、無農薬、有機質肥料(有機JASという認証を取っていないので、有機栽培と名乗れませんが、申請に合格する条件はそろっています)という方法を私たちはとっています。狭義な有機農法でなく、広義な、多くのものを絡み合わせ、有機的に果樹とも向き合っていきたいと思います。
他にも、循環型農業を目指して、取り組み始めています。ただ、農業をする、というのではおもしろくありませんから・・・。やっぱり楽しまないとね!
かつて、有名な洋菓子屋さんの残渣(ケーキの残りとか)で肥料を作って、それをつかったのですが、ブルーベリーには合わなかった・・・という経緯もありますけど。
ひょっとしたら、関西在住のみなさま、お使いのスーパーの残渣がブルーベリーの堆肥になっているかもしれませんね。みなさま、思いをはせながら、お召し上がりくださいませ:-)
オーガニックにこだわる理由などは、またいつか。
<追記>
上記の実験プロジェクトの名称は下記の通りです。
(リンクがデッドリンクになってしまったので)
社会実験地での循環複合体のシステム構築と環境調和技術の開発
(科学技術振興事業団(現科学技術振興機構)戦略的基礎研究推進事業
1996年10月~2001年12月)
ブルーベリーに適した肥料を使っている訳ですが、とあるスーパーの残渣(魚などのアラや野菜くず)を利用し発酵させた堆肥を使っています。
このスーパーの残渣利用、実は10年ほど前、私がまだ環境について学んでいた大学院生だったときに、循環型社会を構築するための社会工学的な1試案として打ち立てられた取り組みでした。
つまり、残渣をそのまま産業廃棄物として廃棄すれば、廃棄物(ゴミ)が増加し、二酸化炭素も増加する。しかし、その残渣を堆肥としてリサイクルすれば、二酸化炭素排出のリスクは減るとともに、農作物へ還元できる(まぁCH4メタンが出るじゃないか、発酵時の高温化はどう評価するのだ?というつっこみはナシで。)
この循環が成立すれば、循環型社会が構築できる、というもの。
もちろん、研究はスーパーだけでなく、様々な分野で試案を打ち立て、かなり大々的にプロジェクトを進めました(って、私じゃなくて、研究室が、デス)。当時の私は、まさか自分が農業をするとも思っていませんから、若干、傍観者気味に研究を捉えていました。
それから10年。
堆肥の栄養成分を吟味し、迷わずこの堆肥を使っています。若干運送という負荷がかかりますが、ちょいと昔の自分を思い出しながら過ごしています。
環境負荷をなるべく減らし、生きとし生けるものが共存できるための農業、というのが有機農業とも言われます。(多くの場合、有機JASマークがついていたり、無農薬で有機質肥料を使っていると、有機農業、と思ってしまう傾向にありますし、また、有機農法で作ったもの=おいしい、安全、という図式が立つ風潮にありますが、有機農法だからおいしい、という図式が簡単に立つのは難しいと思っています。
というのは、試行錯誤があって、思考のプロセスがあって、裏打ちされる何かがあって、初めて「おいしい」というものができると思うからです。つまり、野菜や果樹との会話が成立しないとおいしいものは作れないと思うのです)
そういった面も鑑みながら、無農薬、有機質肥料(有機JASという認証を取っていないので、有機栽培と名乗れませんが、申請に合格する条件はそろっています)という方法を私たちはとっています。狭義な有機農法でなく、広義な、多くのものを絡み合わせ、有機的に果樹とも向き合っていきたいと思います。
他にも、循環型農業を目指して、取り組み始めています。ただ、農業をする、というのではおもしろくありませんから・・・。やっぱり楽しまないとね!
かつて、有名な洋菓子屋さんの残渣(ケーキの残りとか)で肥料を作って、それをつかったのですが、ブルーベリーには合わなかった・・・という経緯もありますけど。
ひょっとしたら、関西在住のみなさま、お使いのスーパーの残渣がブルーベリーの堆肥になっているかもしれませんね。みなさま、思いをはせながら、お召し上がりくださいませ:-)
オーガニックにこだわる理由などは、またいつか。
<追記>
上記の実験プロジェクトの名称は下記の通りです。
(リンクがデッドリンクになってしまったので)
社会実験地での循環複合体のシステム構築と環境調和技術の開発
(科学技術振興事業団(現科学技術振興機構)戦略的基礎研究推進事業
1996年10月~2001年12月)
by fukudafarm2002
| 2009-02-12 14:35
| ブルーベリー